General Topic
本研究室では現在、学生とともに東洋史について学習しています。東アジア情勢が緊迫している今だからこそ、改めてしっかりと東アジアの歴史を学んでみませんか。「好き」か「嫌い」か、「是」か「非」かを即断することなく、東アジアの歴史を精確に、かつ真摯に学び続けることが重要です。
私自身はおもに中国古代史(とくに経済史、貨幣史)を研究しています。たとえば殷代甲骨文字、秦の始皇帝、項羽と劉邦、三国志、則天武后などに興味をもった方は、ぜひ本研究室にいらしてください。皆さんの「興味」を「研究」の水準にまで高め、それを活かして皆さんが将来「国際人」として羽ばたけるよう、精一杯お手伝いしたいと思います。
業績一覧
I am researching Chinese ancient history, mainly focusing on currency, economy, and lately, I have developed an interest in dailylife of early China as well. Below are the results of my research.
訳注・翻訳・調査記・書評
Annotated translations, notes, and reviews.
学会報告
Conference reports.
その他
Miscellaneous.
長江流域文化研究所
長江流域文化研究所は 2000 年に設置され、2020 年 3 月まで工藤元男所長が牽引してこられた研究所です。その課題は、「中国文明」と長江流域文化の関係を探るものでした。すなわち古代東アジア世界は、黄河流域の「中国文明」を中核とし、その文化や生活様式はとくに周辺諸地域へ伝播していったのですが、中国各地には古来独特な地域文化もあります。 とくに長江流域文化は「中国文明」を語るうえで重要な地位を占め、日本の伝統文化にも大きな影響を与えました。長江流域文化は、長い歴史をつうじて「中国文明」による統一化の波に洗われ、しかしそのつど再編され、新しく立ちあがってゆきます。工藤所長はそのダイナミズムの解明こそが「中国文明」の理解につながると考えました。おりしも 2000 年以降、長江中流域では戦国秦漢魏晉時代の簡牘・帛書が続々と出土し、地域文化を知るうえで格好の手がかりとなります。そこで本研究所は、武漢大学と連携し、赤外線撮影を通じた簡牘解読を行なってきました。2020年10月以降は新たに柿沼が所長となり、これまで築いてきた中国の研究機関との信頼関係を活用し、テクストレベルの上記基礎研究を継承・発展させ、具体的に以下の問題に取り組んでおります。
中国古代の簡牘の研究
- 簡牘の赤外線図版に基づく解読。
- 簡牘研究を通じて戦国秦漢時代の長江文化史を解明する。
- 長江流域文化の独自性に迫る。
日常史の研究
- 上記2点の基礎研究をふまえ、戦国秦漢魏晉時代の長江中流域にすむ人々の日常生活や家計事情について総合的に分析する。
顧問
工藤 元男 早稲田大学名誉教授
研究所員(五十音順)
飯山 知保 文学学術院文学部教授
植田 喜兵成智 文学学術院文学部講師(テニュアトラック)
柿沼 陽平 文学学術院文学部教授
渡邉 義浩 文学学術院文化構想学部教授
招聘研究員(五十音順)
海老根 量介 学習院大学文学部准教授
王 博 中国社会科学院古代史研究所助理研究員
小倉 聖 大東文化大学非常勤講師
鄒 笛 早稲田大学文学学術院非常勤講師
楯身 智志 帝京大学文学部専任講師
塚本 剛 工学院大学非常勤講師
直井 晶子 長江流域文化研究所招聘研究員
橋本 繁 韓国国立慶北大学校人文学術院HK研究教授
三浦 雄城 東京大学大学院人文社会系研究科アジア文化研究専攻東洋史学講座
水間 大輔 中央学院大学法学部教授
森 和 杏林大学外国語学部准教授
渡邉 将智 就実大学人文科学部総合歴史学科准教授
“觀於海者難爲水”
孟子
『孟子』尽心章句上